このページでは、英語力アップのトレーニングの項目について説明します。
e4bでは、「日本人ビジネスパーソン※」がグローバルなビジネス環境で議論をするには、「英語力」だけではなく「構造的な思考の整理」や「異文化理解力」が必要だと考えています。 そこで、「英語力のトレーニング」、および、「英語以外のトレーニング」とわけて、トレーニング種目をご説明します。英語以外のトレーニングについては近日中に内容をまとめます。
※日本語を母国語として日本で育ち、日本語で業務をしているビジネスパーソンを想定しています
会話や議論はいわば、壁打ちや試合のようなもの。試合の前に筋トレをするように、英語の感覚を鍛え、全体的な言語力のレベルアップをすることで、よりしっかりとした議論の礎ができます。
e4bでは、レベルに応じて同時通訳のトレーニング手法を用いて、ネィティブとの会議対応力を養います。以下は基礎トレーニングの項目です。一つ一つ見ていきましょう。
トレーニングの内容:リスニング、スピーキング
英語を「聞いたまま」まねをして口で言うトレーニングです。初心者は始めは英語を口でいわず、頭の中だけで繰り返したり、言えるところからつぶやくようにまねすることから始めます。「目で文字を見て理解」から「耳で音を聞いて理解する」に意識を向けていきます。スピードのある英語のリスニングが身に付きます。イントネーション、ポーズ、発音が自然になり、聞いて意味の理解ができるようになり、スピーチの自然な間も身につきます。
例:The woman sitting over there is Sara who is my secretary.
この音が耳から聞こえたら、そのままいっていきます。
音を止めたりせず、どんどんスピードに合わせて言えるところから言っていきます。
このトレーニングの効果:リスニングとスピーキングの向上→会議での理解力、発言力が向上します。
英語の音を聞くので、リスニングの力が養われます。また、聞いた英語が言えるようになると、自然な英語のイントネーションや発音が身につきます。トレーニングを始めるころは、「音」だけを必死に追いますが、以下に説明する「サイトトランスレーション」と組み合わせることで、音を聞いて意味を瞬時に理解する感覚が研ぎ澄まされ、精度の高いリスニングの力がつきます。このため、会議で外国人参加者の発言が理解しやすくなり、自分の発言も相手に理解してもらいやすくなります。
トレーニングの内容
英語を聞き、「意味のかたまり」で音をとめ、「聞いた英語」を口に出して言うトレーニングです。始めは「短い意味の単位」から行い、「聞いた英語を、聞いたままの表現で言う」から、次第に「自分が理解した英語を、別の表現で発話する」とレベルに応じて行います。
例を見てみましょう。以下の文章が耳から聞こえてくると思ってください。スラッシュで区切ったところまでが「意味単位」です。
例:The woman sitting over there/ is Sara/ who is my secreatry.//
始めは、こんな風にスラッシュをいれた部分で切り、「聞いたことをそのまま口に出す」ことからトレーニングします。
慣れてくると一文を聞いてそのまま出したり、意味を理解したうえで、同じ意味のことを自分の英語で言い換えていきます。例えば 先ほどの例文の場合、
There is a woman over there. She is my secreatry.
といっても、文章の内容は変わらず伝わりますね。
このトレーニングの効果:リスニングとスピーキングの向上、英語の記憶保持力→会議での意見構築力、確認力、要約力があがります。
必死に英語の音を聞こうとするので、リスニングに効果的です。また「聞いたことを話す」のでスピーキングの精度があがり、自分の知っている表現以外も口にだすので、表現のバリエーションがつきます。また、英文の「記憶保持力」があがり、会議で「自分の意見を考える」チカラのベースになります。リプロダクションをすることで、英語の記憶力が養われ「聞いた英語の表現」が頭にのこるので、「他者の発話=考え」に照らし合わせて、「自分の考えを練り上げる」ことが可能となります。次第に現場で意見を構築して、発話することが楽になります。
これに対して、シャドーイングだけでトレーニングして現場にでると、始めは「知っている単語が聞こえ」「相手の言うことは聞こえる」けれど、「聞こえたことがすーっと抜けて意味が残らず、何も覚えていない」という症状になります。これだと、「的確に自分の意見構築をし」「意見を的確なタイミングで伝える」ことは難しいのです。リプロダクションをすることで、この症状から脱却させます。また、聞いたことを理解して、確認する力や、要約する力のベースになります。
トレーニングの内容 リーディング、ですが、リスニングの理解力にもつながります。
「見て、訳す」トレーニングです。英語から日本語を「英日サイトラ」、日本語から英語を「日英サイトラ」と読んでいます。
英日サイトラでやること:英文を見て、または読んで「意味のかたまりごと」に、意味を言うトレーニングです。始めはゆっくり、次第にスピードをあげて、「目に入った情報のかたまり」ごとに訳していきます。大事なことは、意味のかたまりごとに、始めから順々に訳すことです。英語を英語の語順のまま理解するために、前から理解を徹底していきます。
例:The woman/ sitting over there/ is Sara/ who is my secretary.//
サイトラ訳:女の人が あそこに座ってますが、サラで、私の秘書なのです。
サイトラに慣れると、「読み」がピリオドまで進んだところで、同時に「意味の理解」もできるようになります。つまり「読んだ瞬間に意味がとれてくる」感覚が養われます。このため 理解するために、文を読み直す必要がなく、スピードのある理解力が身に付きます。
これに対して、「昭和の受験英語」だと、この文はこんな風に訳していました。
例:The woman/sitting over there/ is Sara/ who is my secretary.//
受験訳:あそこに座っている女性は、私の秘書のサラです。
日本語としてはきれいですが、英語とは語順が逆なので、英文を読んで、読解は別の努力をする必要がありました。
でも会議では、スピーディにコミュニケーションが進みます。聞いたことをゆっくり「受験英語」のように「後ろから前に戻りながら」理解をしていると、ついていけません。この間に議論は先に進み、あなたが発言をしようと思ったときには、議論からおいていかれてしまいます。この状況を救うのが、「シャドーイング+サイトラ」です。シャドーイングで音の感度を上げ、サイトラで意味理解の前倒しとスピードアップをして鍛えます。
ただし、e4bは、「通訳クラス」ではないので、「訳出の日本語のキレイさ」は、あまり追求しません。「自分がわかればいい」程度でOkですが、リスニングにつながる「前から理解」と、ネィティブとの業務を考えて「スピード」は要求していきます。
英日サイトラの効果:リスニングとリーディングにおける瞬発力のある理解の力と精度の向上、会議における理解力のアップ:
英語の語順どおりの意味理解を徹底するので、リーディングの意味理解が早くなります。実は リーディングで、英語の語順どおりの理解がスピーディにできるようになると、リスニングにおいても、早い英語を聞いて意味理解をする精度があがります。ひいては、会議では相手の理解力が高まります。
日英サイトラでやること:日本語を見て、または読んで「意味のかたまりごと」に、英語で意味を言うトレーニングです。語順は意味のかたまりごとに、できるだけ前から口で言いながら訳します。
たとえば、
例文:あそこに座っている女性は、私の秘書のサラです。
英語訳:A woman is sitting over there. She is Sara.
という感じ。こちらも「意味のかたまり」ごとに訳していきます。
ただし、日英サイトラだけやってしまうと、「わかるけど、なんだか不自然な英語」をたくさん言わせてしまいます。このため、e4bでは、必ず「シャドーイング」→「リプロダクション」→「英日サイトラ」をしてから、「日英サイトラ」」をするようにしています。
日英サイトラの効果:スピーキング、会議での発言力があがります。
自分の思考が「手持ちの英語」で表現できないとき、私たちは、つい日本語で考えてしまいます。このような場合でも、自分の考えを英語で表現できるようにトレーニングしておけば、自分の思考も英語で伝えることができます。また、どんな日本語だったら英語にしやすいか、感覚を養うことができます。
クィックレスポンスでやること:役に立つ表現を「かたまり」のまま覚え、それを英語→日本語、日本語→英語と瞬時に言えるようにトレーニングします。現場に行ってから、表現を考えるのではなく、必要な表現を事前に「仕込み」ます。
これも、英語→日本語 とだけではなく、日本語→英語 までおこなうことで、現場での単語や表現を「脳内検索」のスピードが上がります。
例:increase sales →売り上げをあげる。
I want to ask you to increase our sales. →私はあなたに売り上げ増を頼みたい。
クィックレスポンスの効果:スピーキング、会議での発言力のスピードがあがり、表現力が増します。
必要な表現を事前に「仕込む」ので、スピーディに発言するチカラが養われ、ネィティブが多い会議でも、タイミングよく話す瞬発力がつきます。
英借文でやること:テキストの英文をベースに自分の事業環境や、自社、自分の業務などに引き寄せて文章を作成します。
例:
The woman/ sitting over there/ is Sara/ who is my secretary.//
実際の私の秘書が 「あそこに立っている ゆみこさん」なら
The woman standing over there is (Yumiko))/ who is my secreatry.//
として、自分の文章にどんどん置き換えていきます。
英借文の効果:スピーキング、発言力のバリエーションが増え、スピードがあがります。
テキストの表現をベースに「自分の状況で使える英語」が増え、自社環境での表現をあらかじめ作成しておくので、現場にいったときにすらっと表現がでやすくなります。
英語以外のトレーニングについては近日中に内容をまとめます。